ストレリチア秘話No.910 ストレリチアに対する関心の深さ、好奇心の高さの変遷

 世の中のどんなことでも、その発展に大きく関わるのが、人々の抱く関心の深さではないでしょうか。これは好奇心と呼んでも良いでしょう。ストレリチアも、この影響を深く受けてきたことは間違いありません。

 戦前は殆ど知られることがなかった、この花が、戦後、突如として現れ、その珍しさに人々が熱狂し始めたのです。これは初めてイギリスへ紹介されたときの騒ぎを例に出すまでもなく、不思議なことではありません。でも、わが国での反応は珍しさだけではありませんでした。輸入された切り花の価格が当時の花の価格を遙かに越えていたことです。市場価格か小売価格かはわかりませんが当時の500円は現在では1万円以上に相当します。

 この高値に飛びついたのが切り花栽培農家でした。それからというもの、争って苗の入手が始まり、ストレリチアであればなんでも買い入れて栽培がはじまったわけです。その大ブームも切り花価格の安定で落ち着き現在に至っています。元々が高値につられてのスタートであり、花の価値に対してではありませんでしたから、品質は、あまり問題にされなかったようです。このようにして向上が見込めないまま生産が頭打ちとなり現在に至っています。

 その後、ようやく趣味の栽培が多くなってきました。趣味ですから品質に関心はあるのですが、完になったのが切り花用ですから、優良系の入手が簡単ではありません。

 このような経過を辿ってきたわけですから、いくら本人の意欲が高くても環境の整備の方が遅れているのです。切り花も向上が停まったままですから、消費者も優れた花の入手には困っています。

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