育種家は大量の苗を扱います。中には元気よく育ってくれるのもあれば、育ちが遅く、ひねたような残り物も多く出ます。それを数の多さに任せて手荒に扱うことも多いのです。すべて植物のせいにしてきましたが、ここのところへきて反省しています。
ジャンセアゴールドの2代目の苗でした。いつものように育ちの遅い残り物10本ばかり出たので2年目までは、いつものように厄介もの扱いしていましたが、気分を変えて、水を十分やる普通の面倒をみたのです。それが気がついてみると、いつのまにか正常の育ちになってしまっています。植物ではなく、私の方が間違っていたのです。今となると、来年あたり花が出るのではないか期待までしているほどです。この10本、下手をすれば捨てられていたかもしれないのです。この中から優秀花が出るか、どうかは別として、出来の悪いのを植物のせいにしてきたことを反省させられています。

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