ストレリチア秘話No.838 ストレリチア 進化の不思議(疑問)

 レギーネの自生地にはストレリチアと同居しているアロエ フェロックスを、ジャンセアの自生地、ユイテンハーグ一帯にはアロエ アフリカーナをよく見かけます。共に葉に苦い味を出して草食動物からの食害に対処しているのです。アロエの葉は多肉質で動物に狙われやすいのに、ストレリチアの養分は地下茎にある違いがあるでしょうが、アロエばかりではありません。多くの植物が同じような対策をしています。それなのにストレリチアは何の防御策もしていないのです。近頃は自生地も羊の放牧が行われている所が多くなっているようですが、ストレリチアが羊の食害を受けた例は見たことがありません。多分、草食動物にとって味はよくないからでしょう。といっても特別、苦い味をだしているわけではありません。食欲をそそらないだけなのでしょう。

 ストレリチアだって身を守る対策をしていないわけではありません。ただ、その対策の方向が違っているだけです。それは環境の中でも気候に集中していることです。厳しい気候の中で生き残るのに精一杯で、動物対策は、味を良くしない程度ですませてしまっているのでしょう。

 同じ環境の中で生きるにも、植物によって戦略は様々です。

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