ストレリチア秘話No.827 ストレリチアも成熟した作物の仲間入りしたのでしょうか

 来年の開花から交配しようと目指していたストレリチアの有望な親株と期待していた2品種が雄性不稔、つまり、花に花粉が出来ないことが判明しました。メシベの方は健全なので受け身として種子は出来るでしょうが、花粉親として大量の子株を生ませることが出来ないのです。

 人工の改良が進んだ作物では、よく起きることは知られていましたが、まさかストレリチアにも起きるとは思っていませんでした。ストレリチアはまだ、新しい作物で発展途上だから、そんなことが起きるとは思っていなかったのです。

 ストレリチアも今までの系統、すべてにではありません。一番、新しい、最先端のジャンセアゴールドに出てきたのです。交配代数が多く進んだ結果だろうと思われます。1株しか出ないのでしたら何かの手違いかもしれないのですが、数多く出るからには系統全体の問題です。

 花粉が出来ないのは種子が作れないのですから、これ以上は殖えてもらいたくないとの自然の意志の表われと解釈することが出来ます。それでも育種家は前進を止められませんから別の方法を考え出さなくてはなりません。

 それでなくてもストレリチア全体が原種の頃に比べれば採れる種子の量が激減していますから、ストレリチアも、ようやく成熟の段階に差し掛かったと言えるかも知れません。

 

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