ストレリチア秘話No.824 レギーネ最大の自生地「プルート谷」の妖しさ

 地球上には特別に力を感じさせてくれる場所があります。パワースポットなどと呼ばれて観光地化しているのもあるほどですが、そのように縁起のよい場所ばかりでは在りません。アフリカにも、寂しげで暗い感じさえする峡谷や山がいくつも存在しています。人々は、そういう場所をよく知っていて、何も知らずに通る人のために、分りやすく警告するような名前をつけているのです。

 グラハムズ タウンにほど近い「プルートの谷」もその一つで。ひと一人出会わない寂しく、大きな谷で、何となく、薄気味悪い感じがしてきます。暗いわけではありません。人工物が何もないのです。その北側の急斜面にレギーネの大株が自生しています。それぞれが、数メートル以上も離れて散在しています。道路下の谷底は、とげとげしい低木のブッシュが密生して、とても渡ることはできません。ストレリチアは遠くから観察するしかできないのです。ここは十分な広さがありますから最大の自生地に発展することができたのでしょう。

 それにしても、この霊的ともいえるような雰囲気の土地とストレリチアの自生にどんな関わりがあったのかはわかりません。すくなくとも似合っていないこともないのです。日本語でいえば「閻魔谷」か「地獄谷」で、精霊たちの住処でもあるでしょうから、ストレリチアの自生地の中でも特殊な場所といえましょう。

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