私は数多くのストレリチアを育てていますが、その一鉢、一鉢が自分の作品だと考えています。
丁度、生け花やアレンジメントの作品のようにです。とはいえ、弟子入りして習ったわけではありません。作品に出会う機会あれば、できるだけ見るように努めているだけです。
花を仕立てるだけに両者はよく似ているからです。花や葉の並びや構成に参考になることが多いのです
でも、ハサミで切って仕立てる作品と違って、生きたストレリチアは自分のイメージ通りには、なかなか、育ってはくれません。そうはいっても、それは半年、一年のことであって。何年もすれば、いつのまにか持ち主の個性に近づいていることに気がつきます。影響があるのです。日当たり、通風、温度など、環境の差もあるでしょうが、それをもたらした持ち主の人に責任がないわけではありません。
花つきの鉢植えストレリチアの一鉢に、育てた人の個性が現れてしまうのです。これは怖ろしいことです。まさか、そんなことまで起きるとは知らなかったでは済まされません。植物という生命体を相手にするのです。お互いに影響しあうのは当然です。

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