ストレリチア秘話No.796 安心感を与えてくれるストレリチア

 タケノコの季節がすぎると竹の新芽が急激に伸び始めました。一日に何十cmも伸びることはストレリチア研究家にとっては信じられない現象です。何しろ私が相手をしている植物は1日2,3mmしか育たないのですから。

生長の早い植物を相手にするのは喜びでもあるでしょうが、私のような、のんびり屋にとっては、自分が捨てられ、遅れてしまったような印象さえ受けてしまいます。ストレリチアの特色を追求するのが目的のわたしにとって新しい面が生まれてきました。ストレリチアの生長が遅いことは、私に安心感を与えてくれているということでした。

 全然動かない無生物と違って、毎日、僅かながらも生長しているのです。それが、ボンヤリ見ていると変化がないように思えるだけのことです。急激な変化ではないから気楽に相手が出来るのです。

 栽培面では、必要なことがあっても、それを今日やろうが、明日やろうが、大して変わりがありませんから忙しいこともないのです。人が植物を趣味とするのは、慰安を求めてのことが多く、カ一杯育つ植物は人に元気を与えてくれますし、ストレリチアのようにゆったりとしたものは「癒やし』てくれます。人によって自分の必要に合わせて選ぶわけです

 ストレリチアのように、ゆったりとした植物は、側に置くだけで気持ちが安らぐ安定感を持っています。ストレリチアを選ぶときには、このような目をもつことがよいのではないでしょうか。

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