言葉の頭に「ん、N」がつく言語をもつ民族は多くないでしょう。私が知るのは南アフリカ北東部に住むズール一族です。長い間、行ってみたいと思いながらも願いが叶わなかった北東部、ズールーランドに近い地域です。レギーネの本場、イーストロンドンからは、あまりにも離れすぎているのです。これはいったい、何だろうとの疑問があったからです。詳しくは他のブログにも書いているので省略しますが、場所は「ウムフォロジー動物保護地区」で、平野の中の低い丘の連なりの中の一つにストレリチアのレギーネと大型種のニコライが同居して自生しているのです。案内のズールー族『ンゴベセ氏』の説明によると、ンゲバとはズールー語でニコライのことでした。
この小さな丘に自生しているストレリチアは、一般の自生地とは違っていました。レギーネは、日当たりの悪い木の陰で花をつけていません。ニコライは小さな姿で散在しています。
どうも私の印象では、困ったところは来てしまったが、しかたなく生きている、といった感じなのです。私は今までストレリチアは自分の好みの場所で持てる力を発揮している、と思っていました。それは今までにも木の陰の条件の悪い場所でも見たことはありますが、そこは優れた場所の近くですから、何らかの事情があったんだろうぐらいにしか考えていなかったのです。
ところがウムフォロジーのストレリチアは、それとは違って自発的らしいのです。何しろ本拠からは2000km以上も違いのです。これは私の想像にすぎませんが、ここのストレリチアは『新しい開拓地」を求めてやってきたのではないだろうかということです。つまり、新しい可能性の追求者です。それが運悪く気候が亜熱帯で暑すぎ、他の条件にも恵まれなかったのかも知れないのです。
私が興味を持つのはニコライの存在です。普通、ニコライは、もっと水の多い土地にあります。ここはニコライには乾きすぎです。だから姿が小さいのです。でも、仮にレギーネがニコライから進化したとすると、このような場面を通過してきたのではないかと思われてくるのです。
ストレリチアの自生地の紹介、思わぬことに首を突っ込んでしまいました。

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