ストレリチアは南アフリカでは国花ですから、この花に対して国民は敬意を持って接しています。数多く見かけるからとて、馴れて、評価が低いことなどありません。ところが、私の住んでいる房総半島南部の一部では、ストレリチアの評価は低いのです。
それには原因がありました。昭和30~40年代に一時、注目されて栽培が盛んになった時期があり、或る地域には特に流行といえるほど多くなったのです。しかし、当時のストレリチアは性能が悪く、農家の思うような収益は上がりませんでした。結果として、栽培放棄されたのですが、一般には、未だ価値がありましたから、もらい手が多く、散っていきました。
今度は趣味栽培ですが、元々、性能が低いのですから、段々と人気がおちてしまい、手がける人も減少していきました。評価が下がってしまったのです。この風潮が現在も続いています。
全国的には様々です。貴重な植物として扱われている地域は住宅地に多く、狭い都市部では、未だ少ないようです。殆ど見かけない地域もありますが、そこでは、ストレリチア自体が、未だ知られていないところさえあるようです。
私は初めの頃、これは品質の問題で質が決め手だと思っていたのですが間違いでした。ストレリチアという種の印象がすべてを決していたのです。良い品も悪い品も問題ではありません。主(あるじ)は世の風潮でした。質の上下にこだわるのはハイレベルの人たちだけなのです。
これに、どう対処すべきか、悩みは尽きません。

コメント