ストレリチア秘話No.834 現物ではなく 情報としてストレリチアを楽しむ?

 私は「秘話」の書き手として、ストレリチアについての情報の送り手でもありますから、このことについては責任は重大です。ただ、多少なりとも違いがあるのは、現物の栽培者であり、その上、書き手でもある、二重の存在でもあることぐらいでしょう。

 自分は直接、手を下さなくて、脇から傍観者としてスポーツ観戦を楽しむ人々は大勢いますから、これは不思議でも何でもありません。ただ、植物を扱うのを趣味とする世界では昔から少なかったのに、近頃、多くなってきただけのことです。

 何故かと考えてみますと、昔は、頼りたくても情報は極端に少なく、現物に当るしかなかったからでしょう。それが今では雑誌やインターネットで情報は氾濫しています。私も、それに加担している一人です。現物を持っていなくても楽しむ方法が出てきた、ともいえます。

 こうなったのは、それなりの社会状況が影響しているからでしょう。現実の植物を相手にするには容易ななことではありません。お金もかかれば、面倒を見る労力も大変です。

 成功もあれば、失敗もあります。趣味としては、それが楽しみなのですが、一方においては、手を省きたい気分もないことはありません。

 これからも、この傾向は続くことでしょうが、現物と情報では楽しみが違うことを把握しておかなければならないと思っています。私は、こうして文章を書いていますが、その情報の元は現物に頼っています。決して他所の情報を借りたり、写したりはしていないつもりです。自分が経験しないのに他からの情報をコピーして伝えることなど出来ません。

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